西田 昌史
研究概要
インターネットやクラウド上に蓄積された大量の映像や音声などのビッグデータから,本当にほしい情報だけを瞬時に取り出せるために,機械学習を用いた音データの構造化ならびに検索技術の研究開発に取り組んでいます.また,高齢者が自らの力でいきいきとした生活が送れるように支援を行う機械学習に基づく日常生活行動のモニタリングや,人工知能に基づいて障がいの影響を感じさせない誰もが使いやすいユニバーサルなコミュニケーションの実現を目指しています.
機械学習を用いたビッグデータにおける音の構造化と検索
会議や討論などの多人数会話の音データから発話を話者ごとに自動分類する話者ダイアライゼーションに関する研究開発を行っており,会議や討論などの音データのデジタルアーカイブ化や議事録の作成支援に取り組んでいます.また,アーカイブ化された講演などの音データから抽出したい音データをそれらに含まれる重要語に対する認識誤りのリスクを最小化する音声認識技術を用いた音声検索システムの構築を行っています.
高齢者の生活を支援する機械学習に基づく日常生活行動モニタリング
高齢者の日常生活行動をモニタリングすることで,高齢者自身が過去の行動の履歴を確認したり,家族や介護者が高齢者の行動を見守ることができるシステムの実現を目指しています.具体的には,スマートフォンにて音や加速度信号を収集し,それらの信号をもとに深層学習などの機械学習のアルゴリズムを用いた高精度な行動認識や,ガウス過程を用いて加速度信号の欠落を補間する手法について研究開発を行っています.
人工知能に基づいた障がい者支援のためのユニバーサルコミュニケーション
視覚障がいならびに聴覚障がい者を対象に障がい者のコミュニケーション支援について取り組んでいます.視覚障がい者支援としてコンピュータの文字を読み上げるスクリーンリーダを対象に,新たな仮名漢字変換手法として意味情報に基づいて漢字を音で伝える方式について研究開発を行っています.また,聴覚障がい者支援として音声認識技術を応用した手話認識や手話による対話システムの構築について研究開発を行っています.
教員/研究室の独自ページ
重要語の認識誤りを最小化する音声入力型講演音声検索システム
日常生活行動のモニタリング
視覚障がい支援のための意味情報に基づく仮名漢字変換システム