杉浦 彰彦
研究概要
マルチメディア情報通信技術の高度化と医療・教育への応用について研究を進めております。主な研究テーマとしては、無線ネットワーク通信に関する『マルチメディア情報のワイヤレス伝送』、画像情報処理方式に関する『マルチメディアコンテンツの高能率符号化』、応用アプリケーションに関する『マルチメディア情報通信技術の医療・教育応用』の3つがあります。
マルチメディア情報のワイヤレス伝送
マルチメディア情報通信の中核となる“次世代携帯電話”、“ディジタル放送”、“ITS”などの基盤技術について、ソフトウェアを中心に研究を進めています。主な研究課題としては、知的環境認識型ワイヤレスネットワークがあげられます。例えば、最近のテーマとしては、増加する猿の獣害を軽減することを目的に、無線ネットワークを用いた害獣検知システムの研究を行っています。また、知的環境認識を実現する際に発生する、無線通信機器間の電波干渉の発生を抑制するために、パケット衝突を軽減する研究も行っています。
マルチメディアコンテンツの効能率符号化
マルチメディア情報通信において、最小の情報量で最高の画質(成果)を得るために、JPEG、MPEG、H.264をはじめとする多くの高能率符号化について研究しています。例えば、低レート(高圧縮)時画像のパターン認識性能低下の対策として、コンピュータが情報処理することを前提に、高認識が期待できる符号化処理の研究を行っています。具体的には、JPEG、H.264/AVCを用いて量子化テーブルの改良や認識手法の最適化などについて検討しています。また、新しい動画像符号化方式としては、人間の視覚特性だけでなく心理特性を考慮した符号化方式についても取り組んでいます。
マルチメディア情報通信技術の医療・教育応用
マルチメディア情報通信を簡易診断、遠隔医療や通信教育に応用するための基礎研究を行っています。例えば、顔認識と表情推定を用いたうつ状態の簡易診断について研究しています。うつ病や依存症の簡易検査をネットワークを用いて行うことで、医師の負担を軽減し、患者の保護を目指しています。また、教育応用として、顔画像処理を応用した集中度推定の計測方式などについても研究をしています。
教員/研究室の独自ページ
http://www.mmc.gsest.shizuoka.ac.jp/
【知的環境認識に関する研究内容紹介】
http://www.secom.co.jp/zaidan/interview/sugi-t1.html
http://www.secom.co.jp/zaidan/interview/sugi2-t1.html
【猿検知システム試験運用ページ】
http://aitei.org/monkey/
猿出現予測検知システムの概要
パターン認識に適した符号化方式
顔画像を利用したうつ病の自己簡易診断