2020.12.01WiNF2020にて情報学部4年 加藤南さんが奨励賞受賞
お知らせ詳細
https://sites.google.com/view/winf2020/award
受賞した発表演題・内容は以下の通りです:
加藤南・板口典弘「深層学習モデルを使用した簡易的な失行検査の運動学的定量化方法の提案」
発表では,脳損傷による行為障害をより定量的に評価するために,機械学習を用いて二次元動画から身体部位の位置推定をおこない,その二次元座標に基づいた簡易的な動作解析手法を提案しました。特に今回は,臨床検査で頻繁に用いられる“ドライバー使用”のパントマイム動作(道具の実物を持たずに行為を行う真似をする)の定量化を試みました。位置推定モデル作成には, DeepLabCut (Mathis et al. 2018)を用いました。ドライバー使用において重要であると考えられる①回転動作の滑らかさと②回転動作の軸のブレなさを定量化するため,回転動作に関わる位置マーカーの標準化速度ピーク数と,仮想ドライバーの角度ブレの最大値を算出しました。これら2つの指標を頭頂葉損傷患者と健常若年者で比較したところ,それぞれの患者の動作を特徴づける結果が得られました。この結果は,言葉では伝えることの難しい行為の違和感を,数値として裏付けるものです。特別な機材を使用せずに定量的評価を可能とする点や,これまでに蓄積された動画を解析できる点で,失行検査に限らず,幅広い分野で有効な手法であると考えられます。
宮崎真研究室HP
http://lab.inf.shizuoka.ac.jp/miyazaki-makoto/
板口研究室HP
https://sites.google.com/site/yoshihiroitaguchi/