学部長・専攻長あいさつ
新入生の皆さんならびに保護者の皆様、ご入学おめでとうございます。コロナ禍で、一堂に会する入学式を行うことができず、誠に心苦しくまた残念に思っております。在学生の皆さん、そして在学生の保護者の皆様、ご進級おめでとうございます。平素より情報学部へのご理解とご協力をいただいていることに、心から御礼申し上げます。
昨年の4月の緊急事態宣言発出後、静岡大学ではすべてがオンライン授業になり、後期も語学や演習科目を中心に3割ほどが対面授業となったものの、多くはオンライン授業のままです。感染リスクを避けるためやむを得ないとはいえ、学生の皆さんにとって友達や教職員との対面を通した関係づくり、また何より実際にキャンパスに足を運び、「静大生」の一員であるという実感をもちにくい状況になっていることは誠に残念です。本学では、指導教員制をとっており、入学後から3年生の研究室所属まで授業や単位習得、学生生活のことなど幅広く相談できる体制(対面・オンライン)を整えておりますので、安心してご活用ください。
さて本学部は、日本の国立大学ではじめて設置された、情報学を専門とする学部です。コロナ禍において活用されている、さまざまなICT(情報通信技術)や、現在、話題になっているDX(デジタルトランスフォーメーション:デジタル技術やITを仕事や生活に使うことによってよい方向に変化させること)も私たちの教育研究領域の中にあります。その意味で、現在は大変ながらも、この問題を考える絶好の機会かと思います。
昨年度の授業アンケートでは、オンデマンド授業(授業資料を教員が作成して学内のサーバーにアップし学生がそれを自由に視聴できるやり方)は、自分の都合にあわせて繰り返し見ることができると好評だった一方で、やはり対面授業を望む声も少なからずありました。
本学部は、文工融合を旨とし、人間や社会と調和した情報通信技術や情報サービスを探り、新しい情報社会をデザインすることを目指しておりますので、コロナ禍の大変な状況であるからこそ、ICTの活用と対面コミュニケーションのバランスを考えるなど、現状を最大限に活かし本学部ならではの教育研究を探りたいと考えております。
教職員一同、初心に立ち返り、教育研究に励む所存ですので、どうぞよろしくお願いいたします。
情報学部長 笹原 恵