李 皓
研究概要
計算機パワーの増大に伴い、シミュレーションは理論、実験に続いて、次世代の新しい研究手法として注目されています。社会シミュレーションでは、その手法を使てコンピュータ上に仮想の経済社会を構築し、その仮想空間で色々試すことができます。もし[浜松の人口流出が続いたら]どうなるか?もし[高齢化が進む自治体の医療費を減らしたい]ならどうすればよいか?もし[ゲームを大ヒットさせたい]ならどう作ればよいか?李研究室では、その様々な[問題]にチャレンジします。
エージェントベースシミュレーション
経済・社会の問題解決するために、我々は経済・社会モデルと人工知能などの意思決定能力を持つエージェントを使って、計算機上に経済・社会システムを構築・研究します。今まではハイテク産業の技術革新、経営・会計システム、人工株式市場などを研究してきましたが、最近の関心は少子化の社会的構造とその解決に繋がる政策の検証や、マンガ・アニメ・ゲームなどのコンテンツプラットフォームビジネスになります。
ゲーミングシミュレーション
ゲーミングシミュレーションは、経済・社会の問題解決するために、もしくは教育・学習するために、経済・社会モデルをゲーム化し、参加者が特定の役割を演じる(ロールプレイング)ことで、経済・社会の事象の模擬実験(シミュレーション)、もしくは体験学習を行う手法です。李研究室では、企業経営・マーケティング・株式投資・社会的コンフリクト・学習用カードゲームなどを中心に、様々なオリジナルのゲーミングツールを開発・実施しています。
地方都市の人口推定と政策検証
地方の人口予測及び、遠く未来を見通す制度設計による人口問題の緩和と解決は急務とされている中、李研究室は地方都市の人口動態を解明するために、出生死亡だけではなく、転入転出のプロセスも含め、人口動態に関わる諸要素に探求し、人口問題の全体像把握及び政策課題の解決を目指す、多領域横断型学際研究を行っています。我々は社会学・経済学・心理学・医学に基づいて設計された緻密な個人内部モデルを前提とした、地方都市の長期間・大規模シミュレーションに挑戦し、継続可能な社会システムの構築を目指します。
教員/研究室の独自ページ
株式企業と株式市場のエージェントベースモデル
株式投資のゲーミングシミュレーション
人口動態シミュレーションの概念図