桐山 伸也
研究概要
一人ひとり違った個性を持つ私たちがお互いを理解し、すべての人が安心安全で活き活きと暮らせるコミュニケーション環境の創造を目指しています。子どもから高齢者まで、心と身体の状態も、生活環境もさまざまですが、同じ人間として共通の「常識(コモンセンス)」も持っています。一人ひとりに寄り添える、優しさと思いやりを持った人工知能システムの研究を進めています。
人と環境に適応した住空間コミュニケーション環境デザイン
一日の大半を過ごす住空間。その部屋とそこに暮らす人の組合せは、どれ一つ他と同じものはありません。しかし、一つひとつの住空間では、同じ人が同じ環境で生活しているため、家電機器等を一度その環境にチューニングしてしまえば、極めて快適に使い続けられます。それぞれの住空間に暮らす人が心落ち着き、周りの人やシステムと豊かにコミュニケートできる環境を創り出す研究を進めています。
高齢者向け居住空間サービスのための体感状況理解プラットフォーム
感覚機能の差異が大きい高齢者を熱中症や脱水症から守るため、人によって異なる「体感」を理解し、場面状況に合った空調サービスなどを提供できる住空間インタラクションシステムを開発しています。実環境の人間の行動を記録した映像・音声・各種センサデータに適切な構造を与えて行動の特徴を表現し、後から参照して活用できる付加情報として蓄積した「マルチモーダル住空間行動コーパス」を基に、体感入力時の行動を複数の観点から分析できる体感状況理解プラットフォームを構築しています。
音声言語/音楽コミュニケーション行動発達分析
人は思いやりや優しさをどのようにして身に付けるのでしょう? 赤ちゃんは母親や周囲の環境とコミュニケートしながら、ことばを始め種々の知能を獲得していきます。子どもが周囲の人と愛着・信頼関係を形成し健全に発達するのに役立つ知見を、母と子のインタラクション場面や、複数人でリトミックをする場面などのコミュニケーション行動分析を通して明らかにしていきます。
教員/研究室の独自ページ
個々の居住空間に徹底的に適応する知的インタラクションシステム
体感入力に基づく状況理解
マルチモーダル行動コーパス分析ツール