2023.06.21永井幸政さん(峰野研社会人博士OB)が2022年度 情報処理学会 論文賞 を受賞
お知らせ詳細
情報処理学会論文賞 表彰状
受賞した論文は以下の通りです。
”IEEE 802.19.3 Standardization for Coexistence of IEEE 802.11ah and IEEE 802.15.4g Systems in Sub-1GHz Frequency Bands”
Yukimasa Nagai, Takenori Sumi, Jianlin Guo, Philip Orlik, Hiroshi Mineno
<概要>
低消費電力の広域無線通信技術は、様々なIoTアプリケーションで注目されています。IEEE 802.11ahとIEEE 802.15.4gは、屋外のIoTアプリケーション向けに設計され、民生機器やシステムに搭載される代表的な無線通信技術ですが、両技術はサブGHz周波数帯(920MHz帯)で動作します。また、両技術とも通信距離は、最大1,000m程であるため、IEEE 802.11ahとIEEE 802.15.4gのネットワークは共存する可能性が高いです。ネットワークシミュレーションの結果、IEEE 802.11ahネットワークはIEEE 802.15.4gネットワークに深刻な干渉を与え、IEEE 802.15.4gネットワークに大きなパケットロスをもたらすことがわかりました。また、IEEE 802.15.4gネットワークは、IEEE 802.11ahネットワークのパケット遅延に影響を与える可能性も判明しました。そこでIEEE標準化委員会では、2018年12月にIEEE 802.19.3タスクグループを結成し、サブGHz周波数帯におけるIEEE 802.11ahとIEEE 802.15.4gシステムの共存に関するIEEE 802.19.3標準を開発し、製品展開をガイドしています。本論文の著者らは、この規格策定を積極的に主導してきました。本論文では、IEEE 802.11ah と IEEE 802.15.4g システムの共存問題に取り組む IEEE 802.19.3 標準化活動を紹介し、干渉緩和のために研究開発した技術を要約しています。ネットワークシミュレーションの結果、本共存技術がより優れた共存性能を達成することを示しました。
なお詳細については、以下をご覧下さい。
情報処理学会・論文賞
https://www.ipsj.or.jp/award/ronbun-index.html