令和2年度の取り組み
これまでの取り組み » 令和4年度 / 令和3年度 / 令和2年度 / 令和元年度 / 平成30年度 / 平成29年度 / 平成28年度 / 平成27年度 / 平成26年度 / 平成25年度 / 平成24年度 / 平成23年度 / 平成22年度 / 平成21年度 / 平成20年度
- ・「情報学部公開講座 2020」の開催
- ・アイデアソン&データソン2020
- ・追分小学校でのGIGAスクールに向けたICT活用教育の研修
- ・静岡県教育研究会(静教研) 情報教育研究部 夏季オンライン研究大会
- ・静岡大学学童保育所「キッズ・ラボ」でのプログラミング支援
- ・静岡県教育委員会主催「令和2年度⼩中学校における情報 活⽤能⼒の育成研修」
- ・浜松市立雄踏小学校5年生のプログラミング授業への協力
- ・浜松市立雄踏小学校6年生のプログラミング授業への協力
- ・浜松市立雄踏小学校での学生ボランティア活動(プログラミング教育支援等)
- ・「静岡大学土木情報学研究所」の設立
- ・愛知県立豊橋東高等学校での高等学校訪問授業
- ・掛川市教育委員会主催 小学校でのプログラミング教育研修会の実施
- ・特別講演の無料公開(ヒューマンインタフェース学会)
- ・情報オリンピック日本委員会主催の地域密着型学習支援講習会「レギオ」
- ・浜松市立追分小学校での学生ボランティア活動(プログラミング教育支援等)
- ・天竜浜名湖鉄道フォント制作プロジェクト
- ・「いなさで暮らそうマップ」制作プロジェクト
- ・佐口行正「絵はがきコレクション」デジタルアーカイブ化プロジェクト
- ・浜松市立雄踏小学校 総合的な学習の時間への協力
- ・学校教育でのICT活用に関する意見の表明
- ・令和2年度小中学校における情報活用能力の育成研修(静岡県教育委員会 主催)
- ・静岡県教育委員会 ICT教育戦略室 アドバイザー
- ・川根本町の観光地:寸又峡向けの「ナゾ解き」ゲームの開発
- ・情報学部の地域連携科目
『情報学部公開講座 2020』の開催
市民の方々に情報学部の文工融合型の研究と教育を広く知っていただくため,毎年11月に開催されるテクノフェスタにあわせて情報学部公開講座を開講しています。講義内容は,情報学部の文工融合教育をミニ体験できるように,情報学部の各学科の教員がミニ講義とパネルディスカッションを行い,聴講者の質問に答えます。
2020年度は新型コロナウイルスの感染状況を考慮し,10~11月にオンラインにてオンデマンド動画を配信しました。テーマは「人工知能技術の発展と社会の変化」です。ここ数年発展の目覚ましい人工知能技術の現状と今後の社会への影響を,各学科の教員がそれぞれの立場からお話し,議論しました。
【プログラム】
動画1 ミニ講義①「人工知能による科学発見の現状と将来」 山本泰生 情報科学科・准教授 (専門分野:帰納推論,知識発見,人工知能基礎) |
|
動画2 ミニ講義②「人工知能とシミュレーションで作る社会」 李皓 行動情報学科・准教授 (専門分野:現代経済学,経営システム,エージェントベース シミュレーション,ゲーミングシミュレーション) |
|
動画3 ミニ講義③「人工知能と雇用の未来」 藤岡伸明 情報社会学科・准教授 (専門分野:産業・労働社会学,社会調査論) |
|
動画4 パネルディスカッション コーディネーター:狩野芳伸 行動情報学科・准教授 (専門分野:自然言語処理) |
アイデアソン&データソン2020
■主催:静岡大学情報学部地域連携推進室
■協力:静岡県ICT政策課,静岡大学土木情報学研究所
■参加者:11名(「地域情報マネジメント」受講者5名および市民参加者6名)
■コーディネータ:市川博之氏(静岡県ICTエキスパート派遣事業による派遣)
■実施方法:Zoomを用いたオンラインミーティング
■実施日程
・12月6日(日)アイデアソン
・12月20日(日)データソン
・12月23日(水)アーバンデータチャレンジに向けた準備
■概要
- (1) アイデアソン
点群データの利活用をテーマとするアイデアソンをオンライン形式で実施した。市川氏のファシリテーションと静大土木情報学研究所研究員の指導のもと,VIRTUAL SHIZUOKAをはじめとする点群データについて学習した後,その利活用方法についてアイデアを練り,農業,防犯,観光,水資源保護への利活用方法とそのために必要なデータの入手・加工・作成方法を検討した。 - (2) データソン
点群データの利活用をテーマとするデータソンをオンライン形式で実施した。市川氏のファシリテーションと静大土木情報学研究所研究員の指導のもと,12月6日のアイデアソンで提案された4つのアイデアについて,それぞれの実現に必要なデータを検証し,データの使用方法を考案した。最後に4つのデータ使用方法について発表と質疑応答を行い,審査員(コーディネータ,「地域情報マネジメント」担当教員,静岡ICT政策課職員)が審査した。審査結果は以下の通り。
最優秀賞:「点群ポリス」……点群データを地域の防犯活動に活用する方法の提案
特別賞:「たかよしを受け継ぐ会」……点群データをみかん農業のスマート化に活用する方法の提案
(「たかよし」は熟練みかん農家の名前) - (3) アーバンデータチャレンジに向けた準備
「地域情報マネジメント」担当教員の指導のもと,12月20日に提案されたデータ使用方法についてさらに詳細な検討を加えた。その結果,点群データを農業,防犯,観光に利活用する方法をアーバンデータチャレンジ2020に応募することができた。
追分小学校でのGIGAスクールに向けたICT活用教育の研修
浜松市立追分小学校からの依頼を受け,2020年8月3日に,GIGAスクール構想実現後の教育に向けてICTをいかに活用した教育を行うかについての教員研修の講師を,地域連携推進室員の遠山が担当しました。密を避けるため,先生方には各教室へ分散して入室していただき,教室間をGoogle Meetを用いて接続しました。先生方にはGoogle Classroom等を用いた授業を体験していただきながら,オンライン授業のイメージをつかんでいただきました。
※浜松市の公立小中学校ではこの春から,Googleの教育期間向けサービスであるGSuiteが使用できるようになっています。
当日の様子は浜松市立追分小学校のwebサイトで紹介されました。
https://weblog.city.hamamatsu-szo.ed.jp/oiwake-e/2020/08/01378/
静岡県教育研究会(静教研) 情報教育研究部 夏季オンライン研究大会
静岡県内のほぼ全ての小中学校教員が入会している静岡県教育研究会(静教研)での,情報教育研究部による夏季大会の講師を,地域連携推進室員の遠山が務めました。今年度は新型コロナウイルス感染症対策のため,例年の集会形式をとりやめ,オンライン研究大会としてZoomを用いた開催方式に変更しました。当日の様子は,教育新聞静岡版8月31日付(1137号)で報道されました。
静岡大学学童保育所「キッズ・ラボ」でのプログラミング支援
静岡大学学童保育所「キッズ・ラボ」の教育プログラムのひとつとして,2020年8月11日に,静岡大学情報学部の学生4名が児童22名のプログラミング学習を支援しました。静岡大学のコンピュータ演習室を会場として,低学年児童はViscuitを,高学年児童はScratchを用いたプログラミングを行いました。高学年児童は,学生が考案した課題に挑戦しました。参加した児童からは,「難しかったけど楽しかった」,「家でもやってみたい」といった感想が得られました。
本事業は,静岡大学男女共同参画推進室の企画であり,同室からの依頼を静岡大学情報学部・地域連携推進室員の遠山が受けて実施されました。当日は,静岡大学技術部の柴田頼紀さんの支援も得ました。
静岡県教育委員会主催「令和2年度⼩中学校における情報 活⽤能⼒の育成研修」
静岡県教育委員会主催「令和2年度小中学校における情報活用能力の育成研修」の一環として実施された,本事業の指定校のひとつである磐田市立富士見小学校での研修の様子が,静岡新聞他に掲載されました。
当日は「GIGAスクール」構想が実現した際の小学校現場を想定し,児童が1人1台のiPadを使って「Viscuit」によるプログラミングに親しむ授業が,富士見小・冨永主幹教諭による研究授業として示されました。この後,富士見小学校校内研修会として,先生方がiPad及び Apple社スクールワークを用いて研究授業で得られたデータを振り返る事後検討会,及びプログラミング教育やGIGAスクールに向けた講演を遠山助教が実施しました。
今後,本研修で得られた知見を静岡県内の小中学校と共有するための研修が改めて開催されます。
本研修の様子は2020/09/11静岡新聞朝刊19ページに掲載されたほか,教育新聞静岡版9月17日付(1138号),磐田市広報ページの計3か所にて報道されました。
※情報学部のお知らせ(https://www.inf.shizuoka.ac.jp/news/detail.html?CN=154488)より引用
浜松市立雄踏小学校5年生のプログラミング授業への協力
浜松市立雄踏小学校の5年生児童に対して,遠山室員が,算数の授業としてのプログラミング教育を実施しました。浜松市立雄踏小学校は,令和2年度浜松市教育委員会GIGAスクールの実践協力校として,市内でも先駆けて児童1人に対して1台のパソコンが割り当てられています。遠山室員が行った授業も,児童のパソコンを活用して普通教室で実施されました。
浜松市立雄踏小学校6年生のプログラミング授業への協力
浜松市立雄踏小学校の6年生児童に対して,遠山室員が,理科の授業としてのプログラミング教育に協力しました。授業では,MESHを使用しました。
浜松市立雄踏小学校での学生ボランティア活動(プログラミング教育支援等)
静岡大学情報学部では,専門であるプログラミングやICT活用の知見を活かして,地域の学校でボランティア活動を行っています。9月~10月は浜松市立雄踏小学校へお伺いし,ボランティアの学生がパソコンクラブの4年生~6年生に対して,プログラミング活動を提供しました。この活動は,ボランティアの学生が作成した教材を使用しました。
「静岡大学土木情報学研究所」の設立
静岡大学は,地方自治体および県内の土木系産業界から協力を得て,2020年10月1日に静岡大学土木情報学研究所を設立いたしました。
静岡県は東海道の交通の要衝であり,交通インフラの建設・維持・管理の高度化について大きなニーズを持っています。現在,情報通信技術(ICT)の発展により,都市インフラおよびそれらを利用する人間に関する問題についての情報をセンシングしてデータとして扱える環境が整おうとしています。都市・地域計画を含む土木工学の範囲で対応していた問題について,情報科学をハブとして,周辺領域となる機械工学や行動情報学・社会情報学などを結びつけ,総合的に問題を解決していくことは,来たる世代の交通・都市インフラの構築・維持・管理を効果的,かつ,効率的に行なうために,ますます重要となっています。
本研究所では,交通・都市インフラに関する持続可能な解決について,情報学を中心において総合的に論究し,地域行政の協力のもとで社会実装を通じて,それらを実地で検証して,安心・安全な都市を実現するための方法論や技術・知見を見いだすことを目的とします。また,産官学による土木情報学研究のためのコミュニティの形成を目指します。
本研究所には,浜松キャンパスの情報学部と工学部,静岡キャンパスの未来社会デザイン機構と防災総合センターから合わせて16名の研究者が参加します。参加研究者はそれぞれ,都市や山岳などの土木フィールドに応用できる専門性を持ち寄り,土木工学の専門性を持つ他大学や地方自治体および県内の土木系産業界の皆様と協力して目的に取り組んでまいります。
■静岡大学 土木情報学研究所
設立日:2020年10月1日
住 所:静岡県浜松市中区城北3-5-1 静岡大学 情報学部
所 長:木谷 友哉(情報学部 准教授)
本学参加者:
研究・産学連携担当理事1,情報学部教授1,准教授2,講師1,
工学部教授2,准教授3,大学院総合科学技術研究科教授2
(以上,浜松キャンパス),
防災総合センター特任教授1,未来社会デザイン機構教授1,准教授2
(以上,静岡キャンパス)
本学以外の参加予定者の所属機関:
国土交通省中部地方整備局浜松河川国道事務所
静岡県交通基盤部
静岡県浜松土木事務所
浜松市デジタル・スマートシティ推進事業本部
浜松市土木部
浜松商工会議所建設木材関連部会
静岡県測量設計業協会
浜松建設業協会
企業(五十音順):
須山建設株式会社
株式会社中村組
中村建設株式会社
不二総合コンサルタント株式会社
株式会社フジヤマ
株式会社林工組
※静岡大学プレスリリース(https://www.shizuoka.ac.jp/news/detail.html?CN=6630)より引用
愛知県立豊橋東高等学校での高等学校訪問授業
愛知県立豊橋東高等学校で企画された高等学校訪問授業の一環として,「総合的な探究の時間」の授業を,本学情報科学科の杉浦彰彦教員が担当した。同校では2年生を対象に,生徒一人一人の進路目標の明確化を図ることを目的とした大学模擬授業を実施しており,今回は情報科学科の「情報理論」の授業の一部を高校生向けにアレンジして,
- 無線ネットワークの応用 -
(開催日時:10月29日(木)午後2時30分~午後3時50分)
授業では,同校のコンピュータ室のパソコンを用いて,情報理論の基礎的な内容について学びながら,簡単な実験や演習を通じて,画像や音声の圧縮の原理について理解を深めた。当日は,約40名の生徒が参加し,熱心に授業に臨んだ。
掛川市教育委員会主催 小学校でのプログラミング教育研修会の実施
掛川市教育委員会から依頼を受け,小学校でのプログラミング教育の研修会に遠山室員が講師として協力しました。当日は遠山室員より,小学校でのプログラミング教育の基本的な考え方についての講演,及び小学校6年生理科における,電気の効率的な利用を行うことを目指したセンサーを活用したプログラミングの演習が提供されました。当日は先生方30名あまりが参加されました。本研修の様子は2020/10/21静岡新聞朝刊21ページに掲載されました。
https://www.inf.shizuoka.ac.jp/news/detail.html?CN=154491
特別講演の無料公開(ヒューマンインタフェース学会)
竹内勇剛教授が実行委員長を務める「ヒューマンインタフェースサイバーコロキウム」において,株式会社タミヤ,および静岡大学教育学部芳賀正之研究室の協力を得て,特別講演「インタフェースとしてのホビー」を無料公開しました。当日は100名以上にご参加いただきました。静岡市を中心としたプラモデルやラジコンカーなどの模型製作に関する歴史・タミヤ本社のオンライン工場見学・近年のプログラミング教育への取り組みまで,幅広い内容を関連付けて学ぶことができた点が評価されました。
講演の概要はヒューマンインタフェース学会ウェブサイトで紹介されています。
https://jp.his.gr.jp/events/hic2/special-lecture/
情報オリンピック日本委員会主催の地域密着型学習支援講習会「レギオ」
レギオとは,情報オリンピック日本委員会が主催している,情報オリンピックの予選参加を目指す生徒に対して,プログラミングとアルゴリズムの基礎的なトレーニングを行うための講習会です。2009(平成21)年度から開催されており,静岡大学情報学部では2013(平成25)年度から会場および講師を担当しております。
2020(令和2)年度はコロナ渦であることを考慮し初めてオンラインでの開催となりました。2020(令和2)年11月7日(土)に入門編,11月15日(日)に初級編を開催し,浜松工業高校,掛川工業高校,磐田南高校から7日に18名,15日に20名受講いたしました。講師は,情報学部の小暮悟准教授が担当しました。
本講座は2017(平成29)年から AtCoder社の全面協力のもと,AtCoderを用いたオンラインジャッジシステムを採用しています。情報オリンピック日本予選においてはオンラインジャッジシステムとしてAtCoderが採用されており,講習会においても予選で使うシステムを体験できるようにしました。今年度も一部の受講者はこちらの用意した問題をほぼ全て解いてしまうなど熱心に受講をしていました。
11月15日(日)の初級編終了後,情報オリンピック日本委員会理事長の筧捷彦先生からの受講生への一言動画を遠隔会議システムで再生・配信し,情報オリンピックへの参加が呼びかけられました。
浜松市立追分小学校での学生ボランティア活動(プログラミング教育支援等)
静岡大学情報学部では,専門であるプログラミングやICT活用の知見を活かして,地域の学校でボランティア活動を行っています.12月には浜松市立追分小学校へお伺いし,ボランティアの学生が1年生~6年生に対して,パソコン室でのプログラミング体験やプログラミング授業の支援を行いました.
2021年1月には浜松市立追分小学校の6年生児童に対して,MESHを用いたプログラミング教育の支援を行いました.
天竜浜名湖鉄道フォント制作プロジェクト
本プロジェクト(杉山岳弘研究室)は,日本の原風景が多く残る地方のローカル線「天竜浜名湖鉄道」に残されている,昔ながらの趣ある手書き看板の文字をテーマに,文字も一つの文化財として捉え,デジタルフォントという形で再デザインし,広く告知するとともに地域活性化のため活用していくことを目的としています。2019年度から企画を始め,天竜浜名湖鉄道株式会社と連携して,天浜線の駅を巡り駅名看板の手書きの文字採集を行い,フォント制作会社である株式会社モリサワの協力を得ながら,2020年10月に「ひらがな」,2021年2月までに,176文字(ひらがな,カタカタ,数字,一部の漢字)を制作しました。さらに,天浜線フォント帳を作成し,2021年3月2日に「天浜線フォント」をプレスリリースし,新聞にも掲載されました。なお,本事業は令和2年度地域連携応援プロジェクト2020の採択事業です。また,先端情報学実習の一環でもあります。
・中日新聞2021年3月3日(水)朝刊 12版社会[26] 「天浜線フォントできたよ」
・中日新聞Web版:天浜線フォントできたよ 静大情報学部の研究室が開発
https://www.chunichi.co.jp/article/211295
・静岡新聞2021年3月6日(土) (21) 県内総合 西 「天浜線フォント文化つなげ」
・静岡新聞Web版:「駅名看板文字を電子化「天浜線フォント」 静岡大・研究室制作」
https://www.at-s.com/news/article/topics/shizuoka/867769.html
・天浜線フォントWebページ
http://www.hama365.info/tenhamasenfont/
・FONT SWITCH PROJECT「静岡大学×天竜浜名湖鉄道 天浜線フォントプロジェクト」
https://fontswitch.jp/post/6043
・電子版 天浜線フォント帳 (Catalog Pocket)
https://www.catapoke.com/viewer/?open=0f299&lang=ja
「いなさで暮らそうマップ」制作プロジェクト
~在宅で暮らしを続けられる支援のための社会資源マップのデジタル化~
本プロジェクト(杉山岳弘研究室)は,地域包括支援センター細江と聖隷クリストファー大学と共同で,引佐町のケアマネジャーや高齢者の方が,地域の社会資源や防災情報を在宅や出先でも確認できるWebアプリを開発することを目的としています。地域包括支援センター細江には紙の社会資源マップがあり,普段はケアマネジャーの方がそれらのマップを見にきていますが,これらを地理情報システムにデジタル化し,引佐町の社会資源マップをアプリで調べられるようにします。2020年10月までに設計とデータ収集を終えて,2021年2月末にアプリを完成させ,2021年3月4日にプレスリリースを行い,新聞にも掲載されました。すでに現場のケアマネジャーなどで利用してもらっています。
・中日新聞2021年3月11日(木)朝刊 浜松・遠州[25] ケアマネジャー支援 デジタルマップ開発
・いなさで暮らそうマップ
https://www.sugilab.net/inasa-map/
佐口行正「絵はがきコレクション」デジタルアーカイブ化プロジェクト
本プロジェクト(杉山岳弘研究室)は,佐口行正氏が収集した,歴史的な資料価値の高い絵はがき約2400枚をデジタル化し,さらに情報を付与してデジタルアーカイブ化を行った。絵はがきのデジタル化では1枚1枚高精細のスキャナで取り込み,Web上で閲覧・検索できるように,写真と目録情報からWebページを自動生成する仕組みを構築した。
・中日新聞2021年2月20日(土)朝刊 中東遠版「戦前の絵はがき鮮明に」
・中日新聞Web版:
「磐田の佐口さん収集、戦前の絵はがき 静大教授らデジタル化」
https://www.chunichi.co.jp/article/205156
・静岡新聞2021年3月10日(水)朝刊 中東遠版「遠州の絵はがき電子化」
・静岡新聞Web版:
「遠州の絵はがき 電子化 明治末期から昭和20年代 「資料的価値高い」 佐口さん(磐田)収集の2400枚」
https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/872087.html
浜松市立雄踏小学校 総合的な学習の時間への協力
浜松市立雄踏小学校で行われた,SDGsをテーマとした「総合的な学習の時間」(担当:菊地寛教諭)における校外学習に,遠山室員が協力しました。本校外学習は,1年間の学習の総まとめとして位置付けられました。エコバッグの作製活動では,浜松発祥の企業である株式会社ルートート,合同会社ことゆく社,有限会社ぬくもり工房の協力を得ました。遠山室員は,エコバッグの作製活動の位置づけ等を含む1年間の学習計画の立案に協力しました。本実践の様子は2021/03/12静岡新聞朝刊21ページ,および教育新聞静岡版2021年3月29日版(1150号)4ページに掲載されました。
学校教育でのICT活用に関する意見の表明
学校現場のICT機器整備やデジタル教材の活用についての遠山室員の意見が「教育改革 核心を問う」にて報道されました。記事には,GIGAスクール構想によって配備された児童生徒の1人1台端末の活用,AIドリル,プログラミング教育といった話題が掲載されました。
上記内容は2021/03/24静岡新聞朝刊11ページに掲載されました。
令和2年度小中学校における情報活用能力の育成研修(静岡県教育委員会 主催)
静岡県教育委員会が主催する,小中学校でのプログラミング教育に対応するための研修について,遠山室員が講師として協力しました。研修は,新型コロナウイルス感染防止のためオンライン形式で実施されました。遠山室員は「プログラミング教育における児童の評価」と題した講演を行ったほか,パネリストとしてパネルディスカッションに登壇して,受講者からの質問への回答を行いました。
静岡県教育委員会 ICT教育戦略室 アドバイザー
静岡県教育委員会の新しい組織「ICT教育戦略室」に,遠山室員がアドバイザーとして協力しています。アドバイザーの役割は,ICT教育に関する人材育成や環境整備,電子教材の評価・共有などの施策について助言を行うことです。
川根本町の観光地:寸又峡向けの「ナゾ解き」ゲームの開発
情報学部永吉研究室では,川根本町教育員会,川根本町観光課,川根本町町づくり観光協会や静岡県立川根高等学校と連携し,川根本町の活性化に向けた取り組みを行っています。2020年度は同町の観光地である寸又峡を題材に,観光客向けをターゲットとしたLINEBotを用いた「ナゾ解きゲーム」を試作しました。2021年度に川根高校の生徒や町との協力により実証実験を行う予定です。
この施策は,川根本町の観光資源をより効果的に観光客や地域住民に効果的に広報するための実現手段の一つであると考えています。この実現に向けて,川根高校の生徒と静岡大学情報学部の大学生がスマートフォンの活用方法についての検討を重ねてきました。
なお,永吉研究室と川根本町との交流は2018年度から実施されており,今年度が3年目です。川根高校の魅力向上を通じて川根地域の活性化を目指すには,大学・大学生と連携しながら川根本町を題材としたテーマに,川根高校の生徒が主体的に取り組むことが有効であると考えています。大学生や高校生の地域への理解(新発見,深化)を促し,卒業後の自らの活躍の道を探索するきっかけとなるだけでなく,社会で活躍するための実践知を学び取るチャンスでもあると考えています。
情報学部の地域連携科目
※2020年度はコロナ禍により学外でのインタビューやフィールドワークを中止し,オンラインでのインタビューや講演,文献・インターネットによる資料収集を実施しました。
コミュニティ・デザイン論/演習
本科目では,人間集団や社会・文化の成立,歴史と深く関わるコミュニティ概念について,社会科学の理論や方法を踏まえて学んでいます。日常に身近でありながら「遠い」存在にもなっている対象や場(災害,家族,地域社会,祭り,市民協働,NPO,職場)を取り上げ,その具体例を通してコミュニティをいかにデザインするかを考えていきます。その中で,地域コミュニティの実態を学ぶためにフィールドワークを行い,コミュニティの今日的課題を把握していきます.特に,浜松市市民協働センターや浜松まつり会館といった学外のフィールドに赴き,調査や観察を通して情報収集を行なっています。
都市・地域政策論/演習
都市・地域における行政,産業,生活を支える政策の実際を,問題発見・問題分析・問題解決型の手法により学びます。授業では,浜松市西部清掃工場,カワイ楽器竜洋工場,遠州鉄道などを訪れ,観察と職員・従業員による講義から,都市・地域政策の実態を理解していきます。また,学期後半の数週間を使って,自分たちで都市・地域政策に関するテーマを決めて調査・報告するプロジェクト型のグループワークを実施しています。調査では,行政,企業,NPOなど,地域の皆さまに学生によるインタビューやフィールドワークにご協力いただいています。
自治体行政論
本科目では,行政組織の構造や行政組織が今日おかれた状況を踏まえたうえで,具体的な行政施策等と行政課題を学んでいます。また,都市自治システムに関する理論なども取り上げ,行政職員へのキャリアを展望する受講生の学習について支援を行っています。その中で,本学部卒業生を含む行政職員などの方々をお招きして,それぞれの経験に基づいた講義をしていただき,行政職員の仕事について学生に考えてもらっています。
フィールドリサーチ
本科目では,「社会調査法」等で学んだ諸技法を活かして,調査を企画・実施できる力を身につけるととともに,調査対象者(協力者)に対する共感性を養うことを目標にしています。学生は,地域調査を実施し,行政,企業,地域・住民組織,NPO等,さまざまな分野で活躍しておられる地域の方々にインタビューを行っていきます。近年は防災・災害対策をテーマに,聖隷浜松病院,静岡県浜松土木事務所,浜松市危機管理課等にご協力いただき,調査を実施しました。
コミュニティ・地域再生論
本科目では,「社会調査法」等で学んだ諸技法を活かして,調査を企画・実施できる力を身につけるととともに,調査対象者(協力者)に対する共感性を養うことを目標にしています。学生は,地域調査を実施し,行政,企業,地域・住民組織,NPO等,さまざまな分野で活躍しておられる地域の方々にインタビューを行っていきます。近年は防災・災害対策をテーマに,聖隷浜松病院,静岡県浜松土木事務所,浜松市危機管理課等にご協力いただき,調査を実施しました。
博物館実習
博物館学芸員資格取得のための科目であり,博物館資料の収集,保管,展示,調査研究,その他博物館学芸員の諸業務を実際に体験することで,理解を深めます。学内実習では,絵画,工芸品等の日本美術の作品を用い,その取り扱い,調査研究等について実習します。また学内における小展示を企画,実施します。見学実習では,7か所以上の博物館施設等の見学を実施し,うち2~3か所についてはバックヤードを含めた見学を行います。
コミュニティ・メディア実習
この実習では,社会や地域の課題を社会調査を通じて理解し,情報の発信者としての視点や素養と,社会に対して情報発信していくための知識と技術を実践的に学びます。学生は,実社会の問題を取り上げて社会調査を行い,自らの問題意識に基づいて情報を構成し,メッセージを込めたメディア作品を制作していきます。近年は,浜松市内の建築・不動産会社,子どもと家族の支援活動をしている一般社団法人,飲食店,写真館などにインタビュー調査を実施して,ドキュメンタリー映像を作成しました。
地域情報マネジメント
生活,文化,政策,産業,まちづくり,防災など,地域に関連する情報をマネジメントするために必要な社会的・経営的・技術的な知見や方法について学び,それらを地域において応用・実践できる総合的な能力を養うことを目的とした科目です。地域に関るさまざまな情報をいかに収集して利用可能な形にし,社会や産業の活性化に活かしていくことができるのかを学習します。2020年度は,静岡県の協力のもとアイデアソン&データソン2020と合わせて開講しました。受講者は,点群データの利活用をテーマとして,身近な課題を解決するために,データとその利活用方法について考案しました。
知的情報システム開発
本科目の前半では,現在注目されている企業活動におけるデータ分析の活用と,データを活用した情報サービス構築の方法について学んでいます。企業の第一線で活躍されているプロフェッショナルから講話をいただいており,現状の成果,課題,新たな技術や応用の動向などについて知見を得ることができます。また,後半の授業では,ユーザ評価を中核とするデザイン思考型の情報サービス計画手法に関する講述に加えて,地域企業を訪問し,その企業の技術者を交えて運輸サービス提案の発表討論を実施しています。
情報学特別講義Ⅰ
本科目では,企業,行政,メディアなど,特に地域情報化の現場で生じている現象や課題を知り,それに応えるためにどのような形で情報学を深めるべきかについて理解を深めていきます。そのために,情報化の最前線に対応する企業や自治体で働く方々に,それぞれの現場の実態と課題をお話しいただいています。近年は,静岡県を代表するメディアである静岡新聞・静岡放送の方々を講師としてお招きし,メディアの現場における業務の実態や課題について講義していただき,地域メディアの実態の意義と役割についての理解を深めています。
情報資産構築論
本科目では,企業における業務のプロセスと業務プロセスを支援する情報システムの概要,代表的な課題や取り組み方,それらの最新動向について学びます。授業の中では,学生たちが企業内部の部門長のロールプレイを行い課題に関する取り組み方を考案,発表していきます。さらに,静岡県内の企業の情報関連技術者や経営者を招いて講演していただき,実際問題と対比することによって理解を深めていきます。
わが街・浜松の市政
全学教育科目の一つであるこの授業では,浜松市の職員を毎回講師に招き,浜松市の現状や課題,市の施策について学んでいきます。都市計画,産業,育児,防災,環境,多文化共生,行財政改革など,様々な分野において現場に携わっている方々の話を聴くことで,私たちの生活に密接に関わる地方行政の実際について理解を深めることができます。