秋元 菜摘
研究概要
都市地理学を基盤として,アクセシビリティや生活環境評価などについて研究しています.現在は,全国の都市政策で導入されつつあるコンパクトシティについて,モデルや施策の有効性を検討しています.これまで多様な都市モデルが提案されていますが,近年では多極ネットワーク型コンパクトシティとして統合されており,実現に際しての課題や効果については定量的・定性的な分析が求められています.分析手法としては,地理情報システム(GIS)による空間解析・シミュレーションや実地調査(地域観察やヒアリング等)を用いています.
歩行環境の評価
筑波研究学園都市の中心部において,歩行に関するデータを現地で収集し,多変量解析を用いて歩行環境の評価を試みた結果です.歩行環境の構成要素に影響を与えると考えられる3つの因子を析出しました.
コンパクトシティの有効性
富山市のコンパクトシティ政策を事例として,公共交通の改善や人口移住の推進によって生活関連施設へのアクセシビリティがどの様に変化するかをシミュレーション分析した結果です.
研究室を志望される方へ
空間データを利用した分析や環境・福祉的な視点からの課題解決に関心のある方に来ていただけると,一緒に研究を高め合ってゆけると考えています.本研究室では,客観的な分析・調査の技能だけでなく,事象を社会背景や主観的状況の中でも理解しようとする真摯な姿勢が求められます.そして,それらは日常の自身の振舞い方にも現れていなければなりません(もしくは,そのために研鑽しましょう).
市街化を区切るグリーンベルトに位置づけられる緑地が確保されており,その中は歩行者向けの空間として整備されている.
[Aachen, 2012]
都市デザインの一環として,歩行環境や景観にも関心があります.
[Dortmund, 2012]
計画都市では歩車道分離が実施されていますが,実際のアクセシビリティや評価については検討が重ねられています.
[Tsukuba, 2008]