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熟練者の「スキル」をAIで次世代へ ― 技能伝承の研究がJST A-STEPに採択されました
科学技術振興機構(JST)の研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)2026年度募集「産学共同 ステージⅠ(育成フェーズ)」において、情報学部 山本泰生准教授(学術院情報学領域)を研究責任者とする研究課題「熟練技能のデータ化とAIフィードバックによる技能伝承基盤の構築」が採択されました。
製造現場や高額共用機器の操作現場では、熟練者の退職や指導人材の不足により、身体動作を伴う技能が個人に閉じたまま失われつつあります。山本准教授らは、ヤマハ発動機株式会社との共同研究講座を通じて、身体動作センシング・熟練度評価・AIフィードバックを統合した熟練技能AIフィードバックシステム「FIELDS」を開発し、組立作業の新人教育において練習回数と指導者の負担を大幅に削減できることを実証してきました。
本課題では、慣性センサー(IMU)を主軸とした低負担なセンシングによる長時間運用化、誤操作の予兆を検知する早期アラート機能、言語化された「コツ」と身体動作データを結び付ける暗黙知の形式知化に取り組み、FIELDSを実導入可能な技能教育基盤へと高度化します。あわせて、将来のフィジカルAI活用を見据え、熟練者の身体動作データをロボットで再利用可能な形式に整備するスキルデータ基盤の概念実証も行います。技能を「個人の経験」から「再利用可能なデータ資産」へと転換し、人材不足が進む中でも持続可能な技能伝承の実現を目指します。

研究期間は2026年10月から2029年3月までの2年6か月です。本課題は、研究分担者である峰野博史教授(グリーン科学技術研究所)および静岡大学プロジェクト研究所(センサー情報処理研究所)の研究者と連携して推進します。
A-STEP産学共同ステージⅠは、大学等の優れた研究成果を企業との共同研究に発展させ、実用化につなげることを目的とした技術移転支援事業です。今回の募集では全国から69件が採択され、本学からは本課題を含む3件が選ばれています。
関連リンク
1. JST A-STEP 採択課題一覧(2026年度募集 産学共同 ステージⅠ)
https://www.jst.go.jp/a-step/kadai/2026-ikusei.html
2. 熟練技能AIフィードバックシステムに関するプレスリリース
https://www.shizuoka.ac.jp/news/detail.html?CN=11593
3. 静岡大学プロジェクト研究所(センサー情報処理研究所)
https://project-kenkyu.shizuoka.ac.jp/introduction-pj-labo/y2025/7-041