Volunteer ボランティア活動

情報学部におけるボランティア活動・地域貢献への取り組み

情報学部では、地域との連携活動として、平成14年度から「IT教育支援学生ボランティア活動」を行っています。
これは、地域連携推進室が中心となって取りまとめている活動ですが、活動の本当の担い手は、学生たちです。学生が、浜松市内の公立小・中学校にボランティアとして出向き、児童・生徒のパソコン学習をサポートします。多くの場合、浜松市教育委員会が独自に開発した「小・中学校コンピュータ技能認定」に沿った学習を手伝うことですが、その他にも、パソコンを使うときのルールについてアドバイスをしたり、調べ学習・総合学習のレポート作りや、学級新聞の作成、あるいはパソコン部の活動補助など、幅広く支援活動を行います。

このようなボランティア活動は、地域の小・中学校の役に立ち、小・中学生から感謝されるだけではありません。
実は、ボランティア活動をする学生たちが、一番勉強をさせてもらっていると言えます。
なぜなら、このボランティア活動を通して学生は、社会勉強をし、教えるという経験を積むことができます。
その結果、新たな自己発見やキャリアアップへと繋がってくるからです。ボランティア活動に参加する学生は、先ず、相手校の先生と連絡をとって打合せの日時を設定し、打合せの当日には、活動のスケジュールや内容を確認しなければなりませんから、言葉遣いや態度、服装にも気をつけるなど、社会人として一人前になる勉強ができます。
また、児童や生徒へのアドバイスをするには、相手が何を知りたいのか、何に困っているのかを正しく理解しなければなりませんし、相手はパソコン用語を十分に知らないので専門的な用語を使わずに分かりやすく説明しなければなりません。場合によっては、カーソルやダブルクリックといった言葉が通じないかも知れません。
知らない人に、自分が知っていることをきちんと伝えるという練習は、将来パソコンの専門家となる学生にとっては、またとない良い経験になります。

IT教育支援ボランティア活動に参加した学生には、その活動を記録の残る形で讃え、将来の励みとしてもらうよう、「認定書」が授与されます。

参加学生の声

IT教育支援学生ボランティア活動に実際に参加した学生の生の声を紹介しましょう。その声に耳を傾けるとよく分かりますが、ボランティア学生は、分かりやすく説明するにはどうすればいいのか、戸惑いながらも自分なりに工夫したり、パソコンがうまく操作できない子供に、ただ解決策を教えるだけではなく、まずは、子供自身に考えさせようとする努力が見られます。経験的に教え方を習得する過程こそが、ボランティア学生のとっては、この上ない貴重な体験となっているようです。

小学校でボランティア活動をした学生
  • うまく行かなくなったとき、自分で考えてどうしてそうなったのか、どうしたらうまくいくのかを考えさせることに重点を置いた。
  • 普段小学生とふれあう機会はなかなかないため、いい経験になった。今後、ボランティア活動がもっと活発になればよいと思う。
  • 初めのうちはわかりやすく説明できなくて苦しんだが、回数を重ねることでだんだんとコツをつかんでいき、楽しんで教えることができた。
  • このような体験は、学生生活においてそう多くはないと思う。今後もこのような機会がいつまでもあり続け、大学側と受入側の相互理解をより深め、多くの学生がボランティアに参加できる環境が整えられれば、双方にとって有益な機会になると思う。
  • このボランティアに参加したことでいい経験ができた。人に教えるということがとても勉強になった。
中学校でボランティア活動をした学生
  • 中学生ともなるとPCのスキルも高く、専門用語の飲み込みも早かったので、とても指導しやすかった。できる生徒にはヒント程度、苦手な生徒にはしっかり教えるなど、指導の方法を変えることで有効に時間を活用できた。今後は、今問題になっている学校裏サイトの問題も含め、ネットワーク利用のモラルなどの問題に取り組んでいきたい。
  • 中学校側のITボランティアの位置づけが明確に定められており、自分としても指導目的・目標等が定めやすかった。そのため、事前の準備や指導内容にも工夫を施すことができ、充実した活動となった。今後も受入側の学校と大学側双方の連携を深めることによってITボランティアに参加した多くの学生が指導しやすい環境が作られ、それが、学生にとっても充実した学びの機会を生むきっかけになると思う。

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