Science 情報科学科

情報科学を究めて
私たちは未来の先駆者になる

情報科学によって世界が有機的につなげられ、新たな製品・システム・サービスが次々と実現されていきます。情報科学が、人を、企業を、社会を、そして地球を機能拡張します。
この「世界をつなぐ力」を構成する技術要素が、①Scienceに関する第1レイヤ、②Technology、③Engineering、④Designが融合的に相互連携する第2レイヤ、⑤Human Scienceを担う第3レイヤから成る「情報科学の5要素」です。
研究テーマは、情報科学の基礎から応用まで、多彩な研究分野をカバーしており、学外の研究機関や企業との共同研究も幅広く実施しています。
情報科学科の教育は、情報科学の5要素を効果的に吸収できるように設計されています。情報科学を自在に操る人材が世界を変えていきます。文工融合のこの環境で、情報科学の無限の可能性にチャレンジしてください。

教育理念

多様な専門分野で切り拓かれた知識・技術を、革新的な情報技術(IT)でコーティングすることによって汎用化し、さまざまな他分野へ展開可能にする応用学問分野 - それが「情報科学」の本質です。情報科学が、知識と技術、技術とシステム、システムと人、人と企業、企業と世界をつなげていきます。
情報科学科では、IT における広い知識と高い専門性の修得を通して、「世界(ヒト、モノ、コト)をつなぐ基礎力」を育成します。人間や社会と調和した情報システムを創造する能力の研鑽により、文工融合の理念で「世界をつなぐ応用力」を開発します。

カリキュラムの特徴

情報科学の進化は急激で、その領域が爆発的に広がり続けています。情報科学科では、この進化に対応してカリキュラムを発展させており、コンピュータ科学を軸に、最先端の情報科学も横断的に学ぶことができます。情報の数理的側面の学習から始め、IT 技術の中核要素(ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、データベース)は少人数グループワークでの実験・演習を通じて理解とスキルを深めます。卒業研究を核とするエッセンシャル科目では、知識の活用能力、批判的・論理的思考力、課題探求力、問題解決力、コミュニケーション能力などの総合的な育成を行い、高度な研究開発にも従事できる応用力の修得を目指します。学生の半数が大学院に進学しています。

講義ピックアップ

知能科学

「知能とはどんなものだと思いますか?」と問うと、多くの学生が、“問題を解決するために考える能力”“新しいものを創造する能力”というような回答をします。そして同時に、このような機能をコンピュータ上に実装したものを人工知能だと考えています。しかしそれは、『知能』のごく限られた側面を説明しているに過ぎません。さらに人間の『知能』の中枢を司る脳そのものは主にグリア細胞と神経細胞からなる塊に過ぎず、ここからどうして“私”という意識が生じるのかも未だわかっていません。つまり、私たちは『知能』というものがどんなものかという概念はもちつつも、そのシステムの構造や機序(メカニズム)に関しては未だ十分に理解できていないのです。

知能科学の授業は、4〜5名の情報科学科の教員がそれぞれの専門性(認知科学、脳科学、パターン認識、機械学習など)を背景に、『知能』とは何かを半期にわたって学生らに問い続けます。その結果、学生らは履修期間を通して多面的観点から『知能』の意味を各々の興味や関心に基づいて考察し、グループワークを通して他の人と『知能』とは何かを議論したり設計したりする力を身につけていきます。さらに、現在の人工知能研究のさらなる可能性と限界について考える叡智も磨いていくことができる授業内容になっています。

情報科学実験A

「情報科学実験A」は、情報科学科を代表する専門科目のひとつで3年生前期に開講されます(https://ohkilab.github.io/SU-CSexpA/)。ごく当たり前に使用しているWebシステムを実際に構築するだけでなく、性能を測定・評価することで、システム開発の側面からの各種ボトルネック要因等を理解し、対応できる能力の養成を目標としています。3年生までに学んできた「コンピュータネットワーク」「ネットワークプログラミング」「オペレーティングシステム」「データベースシステム論」「アルゴリズムとデータ構造」等の科目群で習得したはずの知識や技術の定着を意図した実践的実験科目で、チームで実験計画を立て、測定したデータを基に議論し、ボトルネック要因を分析し資料にまとめ成果発表会を実施します。

情報科学実験C

情報科学実験Cは情報科学科の3年生後期に開講される必修の実験科目のひとつです。電子回路を自由にプログラミングすることができるFPGAボードの上での論理回路設計を行い、最終的にはこれまで学んできたコンピュータに関する理論や技術を総動員してコンピュータの中枢であるCPUを独自に設計・実装して動作させ、コンピュータのハードウェア面での動作原理を体得することをひとつの目的としています。さらに、卒業研究の準備としての実験全般に対するスキルの習得や、チームワークによる設計開発を通じた問題解決能力やコミュニケーション能力の醸成も目的としています。作業量が多い実験であり、教科書通りに設計してもなかなか順調に完動させることは難しい中で、例年ほとんどの班は要件を満たしたCPUを完成させています。その過程で「なぜコンピュータがプログラムした通りに動作するのか」という問いに向き合う経験を積み、IT人材としての基盤を固める一助になることを期待しています。

情報学部共通科目

情報学部の全学生の必修科目として、情報モラル、情報学基礎、情報処理基礎を学びます。さらにネイティヴ・スピーカーによる実践的英語、レポートや論文の書き方に役立つ日本語の技法を学び、表現能力を高めます。

データ処理演習

この授業の目的は、新入生がデータの意味をきちんと理解した上で基本的なデータ処理について学び、図表やグラフの作成ならびに検定などの統計処理の⼿法を体験することです。講義と演習を組み合わせることで、受講⽣は数理データサイエンス教育の初歩段階の技能と考え⽅を習得することができます。データを把握する・整理する能力の育成に重点を置きながら、読み取りやすく「魅せ」たり統計的に処理したりする能力も培う点が特徴と言えるでしょう。

情報セキュリティと法制度

情報セキュリティは、コンピュータやネットワークを安心・安全に利用するために不可欠のキーワードです。この授業では、暗号やユーザ認証など情報セキュリティの技術について学ぶとともに、プライバシー保護や知的財産権など法的問題についても講義します。情報学部のすべての学科の学生が、情報セキュリティに関する技術の基礎を身につけ、技術を社会に応用する際の課題についても考察を深めることができる、情報学部の「文工融合」を象徴する科目のひとつと言えるでしょう。

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教員・研究室

卒業後の進路

情報科学科の研究室出身者の半数以上が、より高度な知識や技能を身につけるため大学院に進学します。大学院修了生を含む卒業生の多くはメーカーやICT(情報通信技術)サービス企業の技術者としての道を進みますが、企業や大学の研究所において引き続き最先端技術の研究・開発に従事する卒業生も少なくありません。

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就職実績・支援体制

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