Faculty / Laboratory 教員・研究室

情報科学科 青木 徹教授

専門分野 放射線情報学・イメージング、不可視画像xR、半導体デバイスプロセス
主な担当科目 集合・確率、信号処理基礎、創造的プログラミング、応用プログラミングA、サイバーフィジカル基礎

研究概要

一放射線を捉える、役立たせる放射線情報学とは、これまで放射線に隠され、人が理解(認識)できなかった情報を有用な形で取り出し、人に役立つ情報とする学問である。人類、地球、世界といった大きな観点から。広義の「放射線による幸せ」の実現を目指す。研究キーワードは、放射線、イメージング、不可視光、フォトンカウンティング、イメージングデバイス、中性子、化合物半導体。

AIや機械学習の入力デバイスとして、さらにXR、メタバースへの活用を目指して

一放射線イメージングの世界も変化しています。単に人間の目で見えると予想した透過像を目に見やすく表示する時代は過ぎ、波長情報を用いた材料識別など高次情報抽出を行うようになってきました。目に見えない不可視情報を取り扱うAIや機械学習の入力デバイスとして、従来にも増して「物理的に正確なデータ」が重要となっています。化合物半導体を駆使した直接変換型のフォトン・電荷カウンティングX線イメージングデバイスは、これを実現するデバイスとして、幅広い放射線に対応するよう研究を続けています。また、ここから得られた新たな情報を人々のために活用すべく、XR(クロスリアリティ)を活用した三次元表現やメタバースとしての不可視情報活用についても研究を進めています。

発生した電荷を直接デジタルに変換するX線イメージングデバイスを実現

情報学部と併任している私が副所長を務める電子工学研究所では、光子や電子をナノ領域で個々に取り扱う革新的な画像工学を目指す新学術分野「ナノビジョンサイエンス」に取り組んでいます。これまでは光子・電子を集団統計的に取り扱ってきましたが、フォトンカウンティングに代表される1つ1つの光子・電子の取り扱いへと進めていく研究です。私は、この概念を取り入れたX線やγ線も広義の光の一種と捉え、これまで研究を続けてきた「光子を一つずつ取り扱うフォトンカウンティングイメージングデバイス」を、「発生した電荷を直接デジタルに変換するフォトン・電荷カウンティング型のX線イメージングデバイス」に発展させました。放射線を熟知した情報処理と電子工学の融合です。その結果、このデバイスは新たな放射線情報学の研究を進める強力な入力デバイスとなり、世界をリードする研究を展開しています。

電子工学や材料工学も活用し、医学や人文社会学の研究者とも連携

一放射線情報学は、これまで人が認識できなかった情報を人に繋ぎ、広義の情報学を通じて人に役立つ情報とする学問です。そのためには、電子工学や材料工学も活用し、材料からデバイスやシステムを創り上げます。医学や人文社会学の研究者とも連携します。とても懐の広い学問分野だと思います。研究の成果は、静岡大学発のベンチャー企業である㈱ANSeeNなどを通じて広く社会に還元しています。今は最先端の技術ですが、いつの日にか「ごく普通」の、さらには「当たり前すぎて忘れられる」技術になっているのだと思います。ただし、そこで得られる人と情報のコミュニケーションは、どんどん拡張され、深まっていくことでしょう。一方で、できる限りの研究を続けていくと、そこから次々と派生し、その特異なイメージング特性を得るために中性子のイメージングや発生器に挑戦したり、リアルタイム三次元プロセッシング技術をVtuber の新しいエンターテイメント技術のバックボーンとしても展開したりしています。幅広く奥深い情報学の世界で、ぜひ、一緒に研究を大きく広げていきませんか。

テレビの父「髙栁健次郎」の偉業を紹介する高柳記念未来技術創造館

一情報学のルーツを辿るとき、その一つとしてテレビジョンを忘れることはできないでしょう。本学では、前身の浜松高等工業学校で電子式テレビを発明した「髙栁健次郎」を記念した高柳記念未来技術創造館があり広く公開しています。本館には、最初の撮影に用いられた雲母板に墨で描かれた「イ」の字の原板(大正15年当時のもの)から、単に理系の機械装置であった「テレビジョン」が一般メディアの「テレビ」になる時期のテレビセットの動態保存、最新の8Kにいたるまでのテレビジョンの研究の進展の展示ほか、戦後の高柳先生の実験ノートなどが保管(非公開)されています。貴重な紙資料やアナログビデオ資料のデジタルアーカイブ化を進めています。これまでの工学視点からの技術分析に加え、テレビが情報学を含む社会に与えた影響を情報社会学科の先生と共同研究を進めていますが、テレビによる情報化が今の世界へ与えた影響の大きさに改めて驚いています。また、それぞれの時代の展示品の整備などは各種の規格が混在し複雑ですが研究者が未来を夢見て次々と研究が展開してきた様子も理解できます。未来が夢のある幸せな世界なるよう自身の研究を導く、一助を感じてみませんか。
本研究室が中心となって展示等の下支えをしていますので加瀬助教と協力してご案内いたします。

放射線情報学研究室

放射線に潜む高次情報を抽出し人間に有効な形へ

放射線と聞くと情報学部ではなく、工学部や理学部で取り扱う感じがするかもしれません。しかし、放射線にはまだ有効に使われていない高次の情報が含まれています。例えば物理的には分離できなかった事象が情報学の力で可能となるなど、情報学の力はこれまでの物理の世界を変えてしまう力を持っています。しかし、本気でそれに取り組むとき、いまあるデバイスを活用するのみでは物足りず、電子工学、半導体工学、材料工学も駆使して新しいデバイスを研究開発し、不可視光というやっかいな放射線情報をxRを使った現場への展開しています。これまでに放射線イメージング、例えばレントゲンで使われてきた強度情報に加え、波長(エネルギー)情報を加えるという物理軸を一つ増やすアプローチでデバイスからアプリケーションで世界を率いてきました。本研究室ではまだまだ大きな可能性を持つ放射線情報を取り出し活用する研究を、材料、デバイス、信号処理(LSI)、放射線光学系、アプリケーションにいたるまで日本中の研究室や本研究室発の静大ベンチャーを含む世界中の企業と共同し研究を進めています(電子工学研究所のナノビジョン研究部門の構成研究室です)。
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青木 徹教授

専門分野

放射線情報学・イメージング、不可視画像xR、半導体デバイスプロセス

主な担当科目

集合・確率、信号処理基礎、創造的プログラミング、応用プログラミングA、サイバーフィジカル基礎

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