Faculty / Laboratory 教員・研究室

行動情報学科 狩野 芳伸教授

専門分野 自然言語処理
主な担当科目 AIシステムI、AIシステムII、データ処理プログラミング、自然言語処理特論

研究概要

狩野研究室は、日本語や英語など自然言語をコンピュータで扱う「自然言語処理」の研究をしています。言語は人間の知能の中核であり、人間の知能を探求する科学的な側面と、人間と協調する知的システムを作るという工学的な応用が表裏になる挑戦的な分野です。

人間並みに言葉を操るシステムと人間に近い言語モデル:対話システム、文生成

より人間に近い言語モデルの構築
近年、大規模深層言語モデルによる生成AIが目覚ましい進歩を遂げています。一方で、人間の仕組みからは離れたモデルになり必要なデータ量が多すぎること、ブラックボックスで説明が困難であるなどの課題があります。記憶に制約を加えた人間に近い処理過程の言語処理モデルの構築により、記号処理と深層学習を融合しこれらの点を打破することが長期的な目標です。

人間並みに言葉を操る対話システムの実現
人間の言語処理は話し言葉を基盤としており、その処理に必要な要素は多岐にわたると同時に未知のことが多く挑戦的な課題です。話し言葉の分析、対話の戦略、発話の文生成、発話のタイミング、音声認識、音声合成、相槌の生成などが含まれます。チャットボットやキャラクタの自動会話など企業との連携による産業界の現場での実運用を目指しています。
嘘をつき嘘を見破る会話ゲーム「人狼」をプレイする人工知能を作成するプロジェクトのメンバーとして自動対戦を行う自然言語部門を毎年開催しており、特に議論を踏まえた会話の理解・生成の自然言語処理部分に挑戦しています。
さらに、複雑な人間関係や長いストーリーのある、小説などの文章自動生成に取り組んでいます。
●人狼知能プロジェクト http://www.aiwolf.org/

自然言語処理の医療分野応用:自動診断支援

精神疾患の自動診断支援
独自に収集した診断付き音声対話の録音やソーシャルメディアデータを用いて、うつ病・認知症・統合失調症・発達障害などの自動診断を試みています。慶應義塾大学病院、東京大学、国立情報学研究所、東京医科歯科大学等と共同研究を行っています。

電子カルテを用いた診療支援
各種検査数値や医師の診療録を含む電子カルテデータを用いて、患者ごとに抗がん剤の効果や副作用の推測を行っています。国立病院機構等と共同研究を行っています。

自然言語処理の法ドメイン応用:裁判の自動化支援と論理推論、説明可能AI

法律文書の処理と司法試験の自動解答
法律関連の文書は文が長く複雑なうえ、人間関係や論理構造が背後にある高度な言語処理を必要とする分野です。そうした法律文書の処理技術のベンチマークとして、国際コンペティションCOLIEEを毎年開催し、我が国の司法試験自動解答に挑戦しています。その成果を生かし、裁判過程の自動化支援を目指します。国立情報学研究所等と共同研究を行っています。

論理的な思考と説明可能AI
前述の医療応用も含め、実用にはAIが答えにたどり着いた過程・理由の説明が必要です。現在主流の大規模深層モデルでは分散表現(ベクトル)で計算されるうえパラメータ数が多すぎてその説明が困難なため、最初に紹介した人間に近い言語モデルによる説明可能なAIの実現を目標としています。

自然言語処理の政治分野応用:インターネット世論形成過程の推測と個別ユーザのモデル化

X(旧Twitter)に代表されるSNSの書き込みは、省略や不完全な文が多く話し言葉に近い処理の難しいテキストです。個々人の政治的・心理学的特性を紐づけ、意見や行動を表すデータを解析し、テキスト入出力からみたユーザの分類とモデル化を行います。
さらに、国会等の議事録、新聞等のメディア記事とSNS投稿の情報を合わせ、
さまざまな情報やフェイクニュースなどがどう広がっていくかの精緻なモデル化を行います。
学習院大学、大阪大学、慶應義塾大学等と共同研究を行っています。

狩野研究室

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狩野 芳伸教授

専門分野

自然言語処理

主な担当科目

AIシステムI、AIシステムII、データ処理プログラミング、自然言語処理特論

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